災害や事故による損害だけでなく、住まい周辺の身近なトラブルも補償対象となるオプションを付帯できる火災保険商品が、多くなってきています。トラブルがあったときに、24時間365日体制でのサポートを提供している保険会社も存在します。この記事では、火災保険のサポートサービスについて解説していきます。
目次
1. 住まいの突発的なトラブルに対応できる「サポートサービス」
「自宅の鍵を旅先に置き忘れて、家に入れなくなってしまった!」。そんなとき、鍵の開錠サービスを利用したことはありませんか?業者を利用すれば、すぐに駆けつけて開錠作業をしてくれます。ただし鍵の形状などによっては、それなりの料金を支払わないといけないこともあります。
あるいは、キッチンの水漏れやトイレが詰まってしまったとき、水周りの修理サービスを利用したという人もいるでしょう。急を要するトラブルなだけに、高額な見積もりを提示された場合、別の業者に変更することはなかなかできないものです。
実はこのようなサポートサービスが、火災保険に付帯されていることをご存じでしょうか?最近の火災保険は建物や家財の損害を補償するだけでなく、住まいや日常生活の困りごとに関してもサポートしてくれるのです。なおさら安心ですよね!
では具体的に、どのようなトラブルに対応しているのか、保険会社の例を見てみましょう。
◎損害保険会社RA社
■サービス内容 (1)水廻りのトラブルに伴う応急処置 ■サービスの特徴
■サービスの対象となる建物 保険の対象となる建物または保険の対象を収容する建物のうち居住部分 |
2. 火災保険に加入している建物と居住部分が補償の対象
上記の例の場合、30分程度を超える作業料や部品代は、加入者の負担となります。また、玄関の鍵の開錠は無料サービスの対象ですが、鍵の交換費用は有料になります。なお補償の対象となるのは、火災保険に加入している建物の居住部分のみです。
そのため、火災保険に加入していない実家の玄関の開錠などはサービスの対象外となります。また、サービスを利用するときは、保険会社の専用ダイヤルに電話することが大切です。自分で手配した業者では、サービスの対象外となってしまうので注意しましょう。
多くの保険会社でサポートサービスの内容は同等のものを用意しており、30分程度の応急処置は無料、それを超える作業や部品の交換は実費というようなケースが多くなっています。無料サービスに利用回数制限を設けている保険会社もあります。
日常生活でトラブルが発生した場合、どこに連絡していいかわからないケースも多いと思いますので、こういったサービスが用意されているのはありがたいです!突発的な住まいのトラブルが発生した際の、駆け込み寺のような存在だと覚えておきましょう。
3. 日常生活のさまざまなトラブルに対応しているサービスも!
保険会社によっては、住まいに関するトラブルだけでなくオリジナルのサービスも展開しています。
例えば、大手損害保険会社TK社では、救急科の専門医や看護師が、緊急時の医療相談に24時間電話で対応してくれるサービスが自動的にセットされています。このサービスを利用すれば、深夜に子どもが熱を出したときにも相談に応じてもらうことができます。そのほか、夜間や休日に受付できる緊急病院や、旅行先で最寄りの医療機関を見つけることもできます。
また、大手損害保険会社SJ社では、不動産購入などの日常生活で発生するトラブルについて、弁護士に電話相談できるサービスが付いています。
サービスの内容だけでなく、自動で付いてくるものやオプションで用意されるものなど、サービスの扱いも保険会社によって異なります。事前にしっかりとチェックしておきましょう。
4. まとめ:火災保険を選ぶ際はサポートサービスもチェック!
火災保険の便利なサポートサービスについて、紹介しました。保険会社によって、サービスの内容や無料で利用できる範囲は異なります。火災保険を選ぶ必須条件ではありませんが、こういったサービスが無料で利用できれば、ありがたいし便利であることは間違いありません。火災保険を選ぶ際の、一つのポイントとして考えてもよいかもしれませんね。
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株式会社 回遊舎(編集・制作プロダクション)
金融を専門とする編集・制作プロダクション。多数の金融情報誌、ムック、書籍等で企画・制作を行っています。保険、身近な家計の悩み、投資、税金、株など、お金に関する幅広い情報を初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。