事故時の保険金支払いについては、前述の全部保険・免責金額の他に、実際の事故査定に係わってくる評価基準も重要となってきます。
この評価基準は大きく分けて2つあります。「再調達価額」と「時価額」です。ここ最近のトレンドは「再調達価額」となっております。
言葉は見る限り難しそうな保険用語となっておりますが、内容はいたってシンプルです。
ただし全ての保険会社・保険商品で「再調達価額」の基準としているわけでもございません。
せっかくお掛けいただく保険、万が一の事故時に失敗しないように評価基準もちゃんと調べておきましょう!
「再調達価額」基準とは
「再調達価額」といってもなんのことやら。保険用語はやっぱりわかりづらいですね。
でも「再調達価額」基準で保険金支払いがされる方が、火災保険の事故時は安心なんです。
「再調達価額」とは、「新価」とも呼ばれます。
現在の物価で同じものを調達するための価額、つまり再調達するための価額という意味です。
通常、住宅も1年ごとに減価償却でその価値(評価)は減額されていきます。
ここを火災保険の対象となる建物と同一の構造・質・用途・規模・型・能力のものを再築または再取得するために必要な金額で評価するものが「再調達価額」基準で評価する、ということです。
「時価額」基準とは
上記で説明しました「再調達価額」に経年減価を反映させたものが「時価額」です。
古い火災保険であれば、パンフレットをご覧いただくとこの基準となっていることがわかります。
上記説明通り、建物や家財などの「物」の場合、使用による消耗により年数の経過とともに「物」の価額が減少します。
この「使用による消耗分」を「減価」といい、「時価額」とは「再調達価額」から「減価」を差し引いた上で使用による消耗分を差し引いた額を基準とした評価基準で評価する、ということです。
もちろん「再調達価額」での商品をおすすめしますが、補償の中には「時価額」基準でしか評価されない補償もあります。
これは地震保険です。
詳しくは地震保険のご説明でさせていただきますが、こういった保険金支払い基準も勘案し、地震保険に加入するべきかどうかを判断いただくと良いと思います。